自己紹介
調子良く、夕飯の準備もできつつあり、三男と一緒に風呂にも入ってほぼ完璧な夜だったんです。
なかなか宿題をやらない次男。
心の中では葛藤します。
『私がいつも声をかけるから自分からすすんで宿題ができないんじゃないか?』
『そもそも宿題って大切なのか?』
『ゲーム(好きなこと)を優先するなら宿題をするべきではないか?』
次男に「もう夜ご飯の準備できちゃうよ。宿題やろう。ゲームはストップして。」と何度か声をかけると「もうゲームやるなってことじゃな!2度としたらいかんのやな!」と次男にはよくある癇癪が始まってしまった。
いや、2度とやるななんて言ってないわ。
物事を極端に捉えがちな次男。この特性に私はいつもイライラさせられ、何度言ったらわかるのかと疲れてしまう。
そして、タイミング悪く、ごきげんにお絵かきをしていた三男が「わー!!」と大声を出した。
どうやらお絵描きがうまくいかなかったらしい。
次男の「2度とやったらいかんのや!」と三男の「ぎゃー!!」が部屋中に響きわたる。
あぁぁ。もう無理だ…。限界です。昼間仕事して、三男を迎えに行って、帰ってきてご飯して、もう少しだったのに。あと少しなのに。
「すみません、ちょっと無理です!」私は大きな声で叫んで家をでた。
「お母さん!どこいくの!?」次男が叫ぶ。
私はパジャマのまま、音読カードに書く予定で持っていたペンを片手に家を出た。
階段を素早く降りる。
「帰ってきて!戻って!!」次男が叫ぶ。
私が振り返ると、家の前に息子たちがこっちをみて呆然と立っていた。三男が泣く。
「ごめん、ちょっと散歩するだけだから。すぐ戻るから」
「ほんとに!?」次男は涙声だ。
「本当に。ちょっと歩くだけだから」私はそう言ってペンを片手にずんずん歩き出した。このまま家にいると酷い取り返しの付かない言葉を子どもたちに言ってしまいそうだった。
いかん。母親の100%は目指しちゃいかん。60%くらいのできでいいじゃないか。しんどい日は30%や10%でも十分だ。無理をしないと自分に言い聞かせてきたのに。そう思いながら歩いた。
以前もこんな風に自分が嫌になって家を出たことがあった。その時は夫がすぐに追いかけてきてくれた。よしよししてくれた。もうその夫はいない。いないんだ。
泣けてくる。私しか居ないのに、どうしても『こうありたい』自分があって目指してしまう。そのせいで子どもたちに当たり散らすのは間違っている。おおらかで優しい母でありたい。
歩きながら泣いて、死んでしまった夫に「ちくしょうめ」と呟いて家の方に戻った。5分ほどだった。
本当はね、もう逃げ出して戻りたくないですよ。しんどいもの。でもね、戻らんといかんでしょう。
さぁさぁ、肩の力を抜いて。ゆるく、ゆるく。
家に入ると次男が宿題をしていた。泣きそうな顔をして「帰ってきた」と言った。
「ごめんね」本当はもっと器の大きな母になりたいわ。おちょこの母でこめん。
しかし、この家出をしてしまってから長男は「おまえら!また母さん家出するぞ!」と次男と三男に言っている。
ちょっと、いやです。
もう、しないよ。家出なんて。
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